フォト_ギャラリー

2014年07月19日 [ 第146回 ] 2014.07.27改,2014.07.30再改

 アオゲラ(雄),サンショウクイ(上=雌、下=雄),余録;ニホンジカ(雄)

 

 アオゲラ(雄)

 分類     :キツツキ目 キツツキ科

 全長     :29.0cm

 翼開長    :49.0cm

 分布     :本州で留鳥。日本固有種。

 生息地    :平地〜山地の林など。

 食性     :雑食/幼虫、木の実など。

 DATE(撮影日) :2014年6月23日

 TIME(撮影時間) :12時20分11秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/250秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :640

 撮影難易度  :★★★☆☆

 フォト_ギャラリー:第96回・第121回参照





 

 

 サンショウクイ(上=雌タイプ、下=雄)

 分類     :スズメ目 サンショウクイ科

 全長     :20.0cm

 翼開長    :28.0cm

 分布     :本州、四国で夏鳥、九州で旅鳥、南西諸島で留鳥。

 生息地    :平地〜山地の広葉樹林など。

 食性     :肉食/昆虫など。

 レッドリスト :絶滅危惧U類(VU)

 DATE(撮影日) :2014年6月17日・6月26日

 TIME(撮影時間) :15時08分35秒・09時46分17秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/200秒・1/1600秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)・F5.6

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL・プログラムAE

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)・300mm(換算450mm)

 ISO(ISO感度) :640・200

 撮影難易度  :★★★☆☆

 フォト_ギャラリー:第88回参照

 使用カメラ  :NIKON D5100  D40
 使用レンズ  :NIKON Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
           NIKON Teleconverter TC−201 2×
           NIKON AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR

 撮影地    :大阪府

 アオゲラは過去に掲載した時と同じ木にやって来た。 実は最初に狙っていたのはサンショウクイの 方で、たまたま撮影出来たに過ぎない。 プロフィールは亜種アオゲラの内容で、前回までの種アオゲ ラの掲載内容から微修正した。 種アオゲラが本州以南に分布する日本固有種なのに対し、よく比較 されるヤマゲラは日本ではほぼ北海道にのみ分布するが、世界的に見れば逆にユーラシア大陸に広く 分布するメジャーなキツツキだ。 この傾向は他の動物にも見られ、この北海道と本州の間を隔てる津 軽海峡の生物学的な境界線の事を指して、ブラキストン線と言う。 太古の昔、海抜がもっと低かった 時代には日本列島は大陸と陸続きだった。 およそ数万年前、海抜の上昇に伴い現在の津軽海峡な どが生じて本州側は陸続きではなくなり島になったが、北海道は依然として大陸と陸続きだったという。  その名残で北海道には大陸と共通する種が分布し、本州側に日本固有種が多く存在する事になった と見られている。 人間は飛べないから地表に平面的に生息しているが、空を飛べる野鳥は三次元的 に空間を利用し様々な障壁を飛び越える事が出来るから他の動物よりも行動範囲が段違いに広い。  しかしキツツキは渡りをせず、それどころか森林の切れ目より遠くへは滅多に飛ばないからガラパゴス 状態になったらしい。 本州が大陸と陸続きだったのは数万年以上前、それだけの途方もない悠久の 時を経て独自の進化を遂げ現在の種に分化したらしい。 別の見方をすれば、鳥類の種の進化に掛 かる時間はおよそ数万年オーダーという事になる。 壮大な進化のドラマだ。 因みに四国や九州が本 州と陸続きだったのはおよそ5千年強前までと見られており、これらの地方にアオゲラの亜種が分布す るのはその為と思われる。 つまり亜種の進化に掛かる時間はおよそ数千年オーダーという事になる だろう。余談だが時代によって海抜が下がったりするのは、氷河期に地球全体の水が氷結して陸地に 堆積し海に流れ込まないからで、氷河の溶解に伴って海抜が上昇するという理屈だ。 更に余談だが 北極の氷は海面に浮いているので溶けてもアルキメデスの原理により海抜は上昇しない。
 サンショウクイの雌タイプはアオゲラと同じ木に止まった時のものだ。 実はこの時、雄も同じ木に止 まっていたが、この雌タイプの撮影に夢中になっていてシャッターチャンスは逃した。 サンショウクイは 飛翔中にピリピリピリッと鳴きながら羽ばたく。 その声がカワラヒワと似ているので惑わされやすい が、カワラヒワの声は例えるならランドセルに付いている鈴が鳴る様な柔らかい感じなのに対し、サン ショウクイの声には交通整理の笛の様な鋭さが有る。
 ところで今回、アオゲラもサンショウクイも撮影難易度を星4個から星3個に減らした。 最近フォト_ ギャラリーで星4個のケースが増えてしまい、幅が広過ぎるのではないかと思っているところだったの で、順次見直しをして行きたい。 いくら僕の主観だからと言ってもソデグロヅルやカラシラサギとアオ ゲラやサンショウクイが同じ撮影難易度というのはどう考えてもおかしい。 この機会に僕なりの基準を 整理しておきたい。 撮影地は日本国内という前提だが、もちろん地方によって難易度は異なる。

 ★☆☆☆☆:初心者でも容易に撮影が出来る身近な野鳥

 ★★☆☆☆:ある程度経験を積めば比較的撮影が容易な普通種の野鳥

 ★★★☆☆:個体数が少ない、藪の中を好むなど目にする機会が少なく、動きが激しいなど狙って撮 影するのが比較的難しい野鳥

 ★★★★☆:絶滅危惧種など個体数が少ないか、警戒心が強い、分布が局地的、夜行性など探索と 撮影に根気と技術を要する野鳥

 ★★★★★:迷鳥、世界的な稀少種、絶滅危惧種など撮影が不可能に近いほど遭遇する事が極め て稀な野鳥

 概ねこういう個人的なイメージで撮影難易度を表現して来たが、もちろん絶対的なものではないし折 に触れ随時見直しもして来た。 星1〜2個程度の野鳥を敢えて掲載する事も少ないし星5個相当の野 鳥など滅多に撮れるものではない(そう簡単に撮れてしまったら珍鳥ではない)から、フォト_ギャラリー に掲載する野鳥がどうしても星4個に偏りがちなのはやむを得ない。 こういう事情からこれまで星4個 としていた野鳥について少しシビアにして行く事にした。 星3個に減らしたとは言えサンショウクイは絶 滅危惧U類だから星4個に近い。 逆に言えば撮影が容易になった訳ではなくて、これまでの僕のイメ ージより、それだけ全体的に星半個分づつ難易度が増したとも言える。

 カゴシマアオゲラ:第101回参照

 余録;ニホンジカ(雄)

 鳥で言えば「飛び出し」の瞬間。背景に人工物が写ってしまったが動物園ではなく野生の鹿。

 



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