イラスト_ギャラリー 2017.01.01

2017年01月01日 [ 第6号 ]

 

 オガサワラガビチョウ(想像図) Bonin Island Thrush Cichlopasser terrestris

 分類:スズメ目 ヒタキ科

 全長:20.0cm

 翼開長:不明。

 分布:小笠原諸島のひとつで留鳥。日本固有種。

 生息環境:海岸の林。

 食性:昆虫などと思われる。

 レッドリスト:絶滅(EX)


 今回は絶滅種イラストシリーズ第4弾、前回に続き小笠原の絶滅種だ。 オガサワラマシコと同じ182 8年に4羽が採集されたのを最後に全く記録が無い。 名称の似ているガビチョウなどが属するチメドリ 科とは異なりヒタキ科(旧ツグミ科)に属するのでヒタキ科のマミチャジナイをベースにした。 もちろん移 入種などではなく日本固有種だ。 地上性で木の枝には止まらなかったと言われる事から苔むした岩の 上に止まっているところをイメージして描いた。 去年12月に入った頃から描き始めアッと言う間に1ヶ 月が過ぎとうとう正月を迎えるまで筆を加え続けて公開当日まで掛かってしまった。 まだまだ納得して いないがどこかで筆を置かねばならない。 もちろん本物が生存していてくれたら(小笠原まで探鳥に行 く手間と資金を惜しまなければ)シャッターを切るだけで一瞬の内に画像が得られるはずだから僕もこん な目に会わなくて済むのだが、それは永遠に叶わぬ夢だろう。

 オガサワラマシコ:イラストギャラリー第5号参照

 マミチャジナイ:フォトギャラリー第111回参照
2016年01月01日 [ 第5号 ]

 オガサワラマシコ (雄・想像図)

 

 オガサワラマシコ (雄・想像図) Bonin Islands Grosbeak Chaunoproctus ferreorostris

 分類:スズメ目 アトリ科

 全長:20.0cm

 翼開長:不詳。
 分布:1828年、小笠原諸島で留鳥(父島と推測される)。日本固有種。

 生息環境:海岸に近い平地の木立。

 食性:木の実、芽。

 レッドリスト:絶滅(EX)


 ミヤコショウビン、カンムリツクシガモに続き、ファン待望の(?)絶滅種イラストシリーズ第3弾! 今回 は小笠原諸島の恐らく父島に生息したとされているオガサワラマシコの登場だ。 無人島だったせいか 人間を警戒せず、1828年に採集されたのを最後に地上から姿を消してしまった。 日本の野鳥の中で は絶滅年がオガサワラガビチョウと並びカンムリツクシガモに次いで古い時代まで溯る。 僅か23ku 余りの小さな島で200年近く発見されていないのだから残念ながら生存の可能性は無いだろう。 世界 的に見ても亜種は無く小笠原特産だった。 当初は別の背景で描いたが主に木立の中の地上で生活し ていたらしいという習性をイメージして最終的に林縁部の岩の上に出て来てもらった。 大きな嘴が特徴 だ。 人間を警戒しなかったとは言え小笠原にも天敵は居た筈だから敏捷さは備えていただろう。 もち ろん本物の生きた姿は見られないので同じ様に大きな嘴に特徴の有るイカルをベースにしてみた。 こ れがどれほど正しい姿なのか残念ながら確かめようが無いが、もし本物が姿を現したら恐らく当たらず とも遠からず、結構いい線を突いてると思う。 なお英名のBonin Islands Grosbeakは小笠原群島 が無人島だったころ 「無人島(ブニンジマ)」 と呼ばれていた事に由来するらしい。

 ミヤコショウビン:イラストギャラリー第3号参照
 カンムリツクシガモ:イラストギャラリー第4号参照
 イカル:フォトギャラリー第106回他参照


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2015年01月01日

 

 カンムリツクシガモ(雄・想像図) Crested Shelduck Tadorna cristata

 分類:カモ目 カモ科

 全長:70.0cm

 翼開長:不明。

 分布:北海道で1822年(※)。

 生息環境:不明。

 食性:不明。

 レッドリスト:絶滅(EX)

 幻の絶滅鳥カンムリツクシガモ。 イラストギャラリー第3号ミヤコショウビンに続き絶滅種を再現して みた。 図鑑によれば1822年(※)に北海道で捕獲され将軍に献上されたという記録が残っている。  江戸時代の写生画も複数現存している事などから日本にも分布していたと考えられている。 1960年 代から80年代にかけてロシア、中国、朝鮮半島で不確実なものも含めて観察例が有り生存の可能性も ゼロではないが、それから数えても既に数十年が経過してしまっているから望みは薄い。 それでもいつ の日か来るかもしれない奇跡の再発見という夢のシーンを、ツクシガモをベースにしてそれこそ夢中に なって思い描いた。 日本に現存する雌雄2体の標本は飾り物の剥製の様だ。 何しろ確たる生き証人 は居ないので食性などは不明だが、嘴の形状はツクシガモ(海草、甲殻類)よりヨシガモ(種子、根、海 草、水生動物)やキンクロハジロ(水草、貝類、甲殻類、水生昆虫)などに近い様に見える。
 一度絶滅してしまったものは決して元には戻って来てくれない。 こうしてどんなに精巧な想像図を描こ うとしても所詮フェイクでしかなく本物には遠く及ばない。 絵に命を吹き込む事は現実には出来ず、依 然として幻は幻のまま、夢は夢のままだ。

 2016年1月1日追記;
 ※ 一部図鑑に1882年との記載が有るが1882年は明治15年という事になるため誤植と判断し本 文とキャプションを修正した。

 ツクシガモ:フォトギャラリー第38回・第39回・第77回参照
 ヨシガモ:フォトギャラリー第72回参照
 キンクロハジロ:フォトギャラリー第161回参照


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2012年07月08日(2012.08.21改)

 

 ミヤコショウビン(想像図)

 分類     :ブッポウソウ目 カワセミ科

 全長     :20.0cm

 翼開長    :不明。

 分布     :沖縄県宮古島で1887年。

 生息地    :不明。

 食性     :不明。

 レッドリスト :絶滅(EX)

 日本中の野鳥ファンをアッと驚かせたいと思い、75年前に絶滅したはずの野鳥を細密イラストで再現 してみた。 1887年に採集された、たった1羽の標本が現存するのみで、他に観察例が皆無のため、 その50年後の1937年に絶滅が確定したミヤコショウビン。 グアムなどに生息するアカハラショウビン に似ている事からその迷行個体か他種との交雑個体とも考えられており、種としての存在自体が疑わ れる野鳥だ。 標本には嘴が無く色は不明だ。 宮古島で採集されたというのも実は定かではない。 こ のイラストはカワセミをベースにして描き、500ミリくらいのレンズで撮影した写真ぽく見せる為にわざと ボカしてノイズを加えた。 実際に描いてみると思ったよりも美しい。 実在して欲しいと願わずにはおれ ない。 図鑑に載っている想像図が余りにもリアリティが無いのが気に入らなくて、いつかこういう絵を描 きたいと思っていた。 今後も機会が有れば他の絶滅種も再現してみたい。
2009年02月07日 三菱レグナム VR-4

 
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 一時期、TOPページにも貼らせて頂いた力作。

 当然、コレは友人の愛車。
2009年01月23日

 
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 またPhotoShopで野鳥を描いた。
 誤解のない様に念押しするが、PhotoShopを描画ソフトとして使用したのであって、写真を画像処理 したのではない。 すなわち純然たる「イラスト」なのだ。 今回はデッサンが狂いやすく、完成まで四日 ほど掛かった。

 この作品は以前発表した写真を基にして描いた。 ミサゴはオオタカと同じく準絶滅危惧種で、野鳥フ ァンでも見た事のない人がいる程だから、撮影出来たのは全く幸運だった。 トンビ大の大型猛禽類で、 河川や海岸などの上空(比較的低空)を直線的に往復し、足から飛び込んで魚類を捕獲する。 タカ科 に分類されているが、単独でミサゴ科と分類される事もある。 例によって1時間当たり数本しか飛んでく れないので、狙って撮影するには根気が必要だ。 この時は川幅があったので岸からの撮影には限界 があり、橋の上で待ち構えて撮影した。 ほぼ雌雄同色で判別が難しいが、この個体は胸の模様がや や薄い様なので雄と思われる。

 実は最初に遭遇した時、遠目だったのでカモメか何かと勘違いして危うく見過ごす所だった。 しかし 念のため押さえで撮影したのをモニターで確認して、見た事のない猛禽類と分かった。 こういう事もあ るので、たとえ見慣れた鳥と思っても一応撮影する様に心掛けている。 実際、撮影後に新顔と気付い た野鳥は結構多い。 ただでさえ外見や習性が似通った類似の野鳥は同定が難しいし、異種の野鳥が 雌雄幼鳥入り混じって混成集団を形成する事もあるから、肉眼で判別するのは困難であり見損じの危 険性もある。 フィルムカメラなら被写体を見定めてシャッターを切るというスタイルになりがちだが、デジ タルでは幸いメモリーカード1枚に数百枚から千枚単位の写真が記録出来るし、その場で削除も出来る から、失敗を恐れず大量の撮影が可能だ。 最近のデジイチは省電力化されていてバッテリーも千枚分 くらい持つし、現像にコストが掛からないので、フィルムと比較すれば自ずと撮影スタイルは違ったもの になる。 また、野鳥に向けてストロボを焚くのは何としても避けるべきだから、高感度域が桁違いに進 化して来た事により、撮影フィールドが広がったのは間違いない。 


 ミサゴ

 分類     :タカ目 タカ科

 全長     :雄54.0cm 雌64.0cm

 翼開長    :155〜175cm

 分布     :極地を除く全世界。北海道から沖縄で留鳥。

 生息地    :河川、海岸、湖岸。

 食性     :肉食/魚類。

 レッドリスト :準絶滅危惧(NT)
2009年01月19日

 
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 今回の「カワセミ」は、初めてPhotoShopで描いた。
 のべ制作日数は僅か二日間で、基にしたのは千葉県で自ら撮影した写真だから、著作権にも問題は ない。 「LEGNUM」と比較すると細部の仕上げ段階でかなり妥協しており、いかにもイラスト的な出来 栄えだ。 但し止まり木と背景の川は敢えて簡略に描いた。 描画ソフトは確かに効率的に絵を描ける 様に出来ている。 今回、使い慣れないレイヤーを駆使してみたが、慣れてしまえばいかにも便利だ。  この作品は、下書き、カワセミ、止まり木、川の4つを別々のレイヤーで描いて合成しているので、背景 の川だけを何通りかのパターンで試作して、最もしっくり来るものを選ぶ事が出来たし、下書きも最後に 削除すれば済む訳だから、下書き自体はパースの様に精度を出さなくても良い。 止まり木を描く時も、 他のレイヤーを傷付ける心配がないので短時間で描けた。 また、書き損じも修正しやすくて、プロセス をかなり遡ってやり直せるし、デッサンの狂いを部分的に変形させて修正する事も可能だ。

 ところでカワセミは、小川などにダイブして小魚などを獲るスズメ大の小鳥で、大都市圏の市街地付近 にも生息している。一般に小鳥は小さいうえに動きが素早いので撮影は難しいが、カワセミは縄張内の 水辺を定期的に行き来しながら同じ止まり木に止まるので、根気よく待ち構えていればシャッターチャン スが来る確率が高い。
 とは言え数十分間隔で飛来して数十秒しか留まってくれないし、数時間姿を見せない事もあるから根 気は必要だ。 このカワセミは去年10月、千葉県市川市の水鳥公園内の小川で見かけ、数日通って何 時間も蚊に刺されながら換算900mmの超望遠装着カメラを手持ちで構え続け、止まり木に置きピンで 撮影に成功した。 この時のシャッター速度は手ブレ限界を遙かに超える160分の1秒だった。 小魚 をくわえた所も撮ったが手ブレしてしまったので、最も綺麗な写真を選んだ。 ちなみにこの個体は下の 嘴が赤いので雌だと分かる。 


 カワセミ

 分類     :ブッポウソウ目 カワセミ科

 全長     :17.0cm

 翼開長    :25.0cm

 分布     :ユーラシア大陸の熱帯から亜寒帯まで。北海道で夏鳥、本州以南で留鳥。

 生息地    :全国の河川などの水辺。


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