フォト_ギャラリー

2015年06月19日 [ 第191回 ]

 サンコウチョウ,アオゲラ,オオルリ

 

 

 サンコウチョウ(雄) Japanese Paradise Flycatcher Terpsiphone atrocaudata

 分類:スズメ目 カササギヒタキ科

 全長:雄45.0cm 雌18.0cm

 翼開長:28.0cm

 分布:本州以南で夏鳥。

 生息環境:平地〜山地の林。

 食性:昆虫。

 フォトギャラリー:第65回・第141回・第147回参照

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2015年5月28日

 撮影時間:09時32分48秒

 シャッタースピード:1/200秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 撮影日:2015年5月28日

 撮影時間:11時58分51秒

 シャッタースピード:1/100秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR





 

 アオゲラ(雄) Japanese Green Woodpecker  Picus awokera awokera

 分類:キツツキ目 キツツキ科

 全長:29.0cm

 翼開長:49.0cm

 分布:本州で留鳥。日本固有種。

 生息環境:平地〜山地の林など。

 食性:幼虫、木の実など。

 フォトギャラリー:第96回・第121回・第146回参照

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2015年5月28日

 撮影時間:12時45分37秒

 シャッタースピード:1/125秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR





 

 オオルリ(雄) Blue-and-white Flycatcher Cyanoptila cyanomelana

 分類:スズメ目 ヒタキ科

 全長:16.0cm

 翼開長:27.0cm

 分布:九州以北で夏鳥。

 生息環境:平地〜山地の川沿の林など。

 食性:昆虫、蜘蛛、木の実など。

 フォトギャラリー:第9回・第67回・第97回・第114回参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2015年5月28日

 撮影時間:10時31分17秒

 シャッタースピード:1/250秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:大阪府

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 久々に地元の里山を歩いてみたらサンコウチョウの声とツツドリの声が同時に聞こえて来た。 ここ は去年サンコウチョウを撮影したポイントの近くだ。 ツツドリはともかくサンコウチョウだけでもと思い 撮影していたら方々から声が聞こえる。 複数個体が入っている様だ。 しかし再三述べて来た通り夏 鳥の撮影には繁殖の邪魔をしてしまう訳には行かないという難しさが有る。 写真を見ても何となくこち らを意識しているのが分かる。 長い尾に枝が被らない瞬間が撮れて短時間でこの場を切り上げた が、移動した先に再び現れたので2枚目の撮影となった。 同一個体かどうかは不明だ。 この長い尾 でこんな小枝だらけの密林の中を器用に飛び回る。 特に稀少な訳ではないが他に例を見ない奇抜な ルックスだし、そういう意味で珍鳥と言っていいのではないかと思う。 誰かが悪ふざけで創作したとし か思えないこんな鳥が自然界を飛び回っているのが未だに信じられない。
 ところで以前舳倉島で撮影したサンコウチョウは5月なのに尾羽が短かったので雌だろうと判断した 事が有った(フォトギャラリー第141回参照)。 しかし雄の中にはこういうタイプの者や雌によく似たタ イプの個体が居て繁殖能力も有る事が分かって来ているらしい。 あの個体は背面の色が雌にしては 茶褐色ではないので尾羽がまだ伸びていないか短いタイプの雄ではなかったかと思われる。 尾だけ 短いタイプや雌にそっくりなタイプなどが存在して繁殖能力も有るという事は、もしかするとサンコウチョ ウの世界にもエリマキシギの様な偽雌タイプとかが存在して雌の奪い合いをしているのかも知れない (フォトギャラリー第155回参照)。
 そのあとオオルリのさえずりに誘われてシャッターを切っていたら、たまたま背後でアオゲラの声がし た。 振り向くとこちらに向かって飛んで来て近くの枯木に止まった。 よく見ると見事な巣穴が開いてい る。 単なるねぐらの可能性も有るが、ねぐら入りするには早い時間なので巣の可能性が高い。 雌の 姿は確認していないが、最近やけに出くわす営巣シーン(?)の撮影となった。 しかしここは道から近 過ぎる。 そそくさとその場を退散し、二十日後くらいに巣かどうか確かめに恐る恐る見に行ったが姿 は見当たらなかった。 という事は単なるねぐらだったのかも知れないが、もう見に行かない事にした。  雛を見たい気持ちも有るが、見ない方が雛の為だろう。 僕の軽率な行動で営巣放棄してしまったら 取り返しがつかないと思うと怖くてもう見に行けない。 しかし僕が見つけたぐらいだから、また誰かが 見つけるのも時間の問題だろう。 僕がこのHPを開設した目的の一つは多くの人に野鳥に関心を持っ てもらい野鳥保護のプラスになればと思っているからだが、僕みたいな騒々しい野鳥ファンが増え過ぎ て一ヶ所に殺到し繁殖の妨げになってしまったら元も子も無い。 野鳥が減って困るのは誰なのか、考 えるまでも無い。 「もっといい写真を撮りたい」という衝動をぐっとこらえ節度を持ってバードウォッチン グを楽みたいと思う。 僕なりの個人的な経験を思い返すと、ベストショットは狙って撮れる事は稀で出 会い頭で偶発的に撮れる事が多い様に思う。 焦らなくても運さえ良ければ誰にでもシャッターチャンス は有るのだし、こんな写真が撮れたと言ってもただそれだけの事なのだ。 「もうちょっと」の手前でや めておくのが丁度いい。 いずれアオゲラの雛くらいなら出会い頭で撮影するチャンスは有るだろう。
 なおフォトギャラリーには亜種カゴシマアオゲラも掲載しているのでプロフィールは亜種アオゲラの内 容を記載した(種としてのアオゲラのプロフィールはフォトギャラリー第96回参照)。 ところでアオゲラ の初列風切は黒褐色で白い横斑が有るが、過去の撮影画像を調べてみると止まっている時にはこの 様に見える事は少ない様だ。 また、この写真にも写っているキツツキの第四趾(人間の小指に相当す る外側の足指)は大きく開いて後ろ側まで回せる外対趾足になっている。 なお、真後ろに向いて小さく 写っているのは第一趾だ(下記拡大写真参照)。
 オオルリがさえずらなければアオゲラの巣にも気付かなかった筈だ。 という訳でオオルリも載せてお く。 お手柄の個体とは違うと思われるが同じ日に撮影したものだ。 例によって背景の明るさに影響さ れて露出アンダーになってしまい無理な画像処理をしたから画質が悪い。 シャッターチャンスの時に いちいち露出補正する余裕は無いから、こういう林の中ではマニュアル撮影に切り替えた方が良いか も知れない。
 この日はカワガラスも見つけた大収穫の一日となった。 今回の野鳥たちは英名から察しがつく通り 世界的に見ればいずれも極東にのみ分布する(サンコウチョウはほぼ日本だけで繁殖、アオゲラは日 本固有種、オオルリは日本周辺だけで繁殖)。 僕の地元も瞬間的には他所に負けてないと感じた。

 カゴシマアオゲラ:フォトギャラリー第101回参照
 カワガラス:フォトギャラリー第67回・第97回・第108回・第121回参照

 拡大写真;アオゲラの足指
 番号順に第一趾〜第四趾
 


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