フォト_ギャラリー

2015年05月24日 [ 第184回 ]

 シロエリオオハム,ハイイロヒレアシシギ,アカエリヒレアシシギ

 

 シロエリオオハム(換羽中) Pacific Loon Gavia pasifica

 分類:アビ目 アビ科

 全長:65.0cm

 翼開長:112.0cm

 分布:九州以北で冬鳥。北海道で旅鳥。

 生息環境:沿岸、沖合など。

 食性:主に魚類。

 フォトギャラリー:初登場

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2015年5月7日

 撮影時間:16時06分03秒

 シャッタースピード:1/3200秒

 絞り値:F7.1

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:石川県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR





 

 

 

 ハイイロヒレアシシギ(上=夏羽、中=換羽中、下=冬羽) Red Phalarope Phalaropus fulicarius

 分類:チドリ目 シギ科

 全長:21.0cm

 翼開長:42.0cm

 分布:全国で旅鳥。

 生息環境:主に沖合。

 食性:甲殻類、昆虫、貝類、プランクトンなど。

 フォトギャラリー:第143回参照

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2015年5月8日

 撮影時間:15時33分26秒

 シャッタースピード:1/3200秒

 絞り値:F7.1

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:石川県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 撮影日:2015年5月8日

 撮影時間:15時02分23秒

 シャッタースピード:1/3200秒

 絞り値:F7.1

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:石川県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 撮影日:2015年5月6日

 撮影時間:15時13分07秒

 シャッタースピード:1/4000秒

 絞り値:F8.0

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:石川県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR





 

 アカエリヒレアシシギ(左下=雄・夏羽、右上=雌・夏羽) Red-necked Phalarope  Phalaropus lobatus

 分類:チドリ目 シギ科

 全長:18.0cm

 翼開長:32.0cm

 分布:全国で旅鳥。

 生息環境:海上、内海など。

 食性:昆虫、貝類、プランクトンなど。

 フォトギャラリー:第143回参照

 撮影難易度:★★☆☆☆


 撮影日:2015年5月7日

 撮影時間:10時28分57秒

 シャッタースピード:1/4000秒

 絞り値:F9.0

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:800

 撮影地:石川県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 やはり客室からフェリーの窓ガラスを通して撮影するよりもデッキから直接撮影した方が画質がだい ぶマシだ(フォトギャラリー第143回参照)。 プロカメラマンは被写体からの光を余計な光学系に通す 事を嫌ってレンズ保護フィルターなどを着けないと聞くが、それがフェリーの窓ガラスなら尚の事だろ う。 余談だがメーカーによるとデジカメの光学センサーもフィルムと同様に紫外線に感光するのでUV カットフィルターは有効なのだそうだ。 僕は以前は風景撮影などでUVカットフィルターを常用していた が、最近撮影するのはほとんど野鳥なので大きく引き伸ばす場合を想定するとやはりフィルターの使用 は躊躇してしまう。
 へぐら航路で海上に見られる海鳥の群れの多くはオオミズナギドリで、次いで多いのがアカエリヒレア シシギだ。 その中に運が良ければハイイロヒレアシシギがたまに写り込む。 彼らは波間すれすれを 薙ぐ様に飛ぶが、その他に比較的高い高度をカワウの様なシルエットで飛ぶ鳥が稀に見られる。 うっ かりするとカワウと見間違うが、よく見るとアビ科の仲間だったりする(下記余録参照)。 そして今回は フェリーの間近をそれが泳いでいた。 視界に入ってから数秒以内(おそらく1秒以内)にファインダー に捉えて最初のシャッターを切り、射程外に飛び去るまでの時間が僅か3秒しか無かったという状況な ので、近距離で見ても一瞬カワウの様に見えたがシャッターを切りながら瞬間的に違うぞと気付き、後 で確認するとシロエリオオハムだった。 シロエリオオハムとオオハムの識別点は脇の後方の色で、オ オハムなら白い。 またシロエリオオハムの非生殖羽は喉に褐色の帯が首輪状に入るが、個体差が 有る上にオオハムにも薄く入る事が有る様なので決定的ではないと思われる。 シロエリオオハムは 下尾筒基部に黒褐色の帯が入るとされるがアビにも入る。 アビの非生殖羽は頬から前頸にかけての 白色部が広くて目立つ。 広島県では瀬戸内海でシロエリオオハムを使った鳥持網代漁法という伝統 的な漁法が有ったらしいが、シロエリオオハムの減少などの為に現在では廃れてしまった。
 ハイイロヒレアシシギ夏羽は雌の方が派手だが雄との違いは微妙で雄は雌より淡色で頭頂が縦斑状 という程度の違いなので一緒にアップで撮影しないと確認は難しい。 4枚目の写真は換羽の遅れてい る冬羽と思われる。 外見は似ているが幼鳥なら上面や頭頂が黒っぽく淡黄褐色の羽縁が有るはず で、時季的にも幼鳥の可能性は低い。 多数のアカエリヒレアシシギの中に1羽だけ混ざっていた。 ア カエリヒレアシシギの可能性も考えたが一緒に写っていたアカエリヒレアシシギと比べて全長と嘴の太さ が違う事、肩羽に軸斑が目立たない事などからハイイロヒレアシシギと判断した(アカエリヒレアシシギ の嘴は非常に細く尖る)。
 アカエリヒレアシシギ夏羽も雌の方が派手で、この様に雄と並んでいれば違いが分かり易い。 頻繁 に姿を見る事が出来たので撮影難易度を大幅に見直して星2個にした。 今回は舳倉島到着の間際 に大きな群れが有った。 デッキに立っていたカメラマンの多くが油断する様なタイミングで近距離に群 れが現れた。 10時28分と言えば到着の約2分前で既に島の人の顔が見えるくらい近く、フェリーも 減速して皆そろそろ下船の準備をしているところだ。 約1時間半も乗船していると集中力を持続する のも難しいが最後まで気を緩めてはいけない。 また、へぐら航路はかなりスピードが出るので撮影の 都度いちいちモニターで画像を確認するのは控えた方が良い。 その僅かの間に折角のシャッターチ ャンスをみすみす逃してしまっている可能性が有る。 チャンスは一瞬だから片時も目を放せない。
ヒ レアシシギ属は繁殖期の雌雄の役割が他の種とは逆だから雌の方が色鮮やかだとされる。 こう いう例はタマシギなど雄親が雛を育てる種において見られる。





 余録;ツーショット
 アカエリヒレアシシギ(左)とハイイロヒレアシシギ(右)
 





 七ツ島とアビ属
 へぐら航路の途中で「無人島ウォッチング」
 


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