フォト_ギャラリー

2012年03月22日 [ 第79回 ]

 キマユムシクイ,メボソムシクイ,オオヨシキリ,セッカ,

 

 

 キマユムシクイ

 分類     :スズメ目 ウグイス科

 全長     :10.5cm

 翼開長    :不祥 

 分布     :南西諸島で稀な旅鳥。

 生息地    :林など。

 食性     :肉食/昆虫、蜘蛛。

 DATE(撮影日) :2012年2月28日

 TIME(撮影時間) :10時55分15秒 57分45秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1250秒 1/640秒

 APERTURE(絞り値) :F5.6

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :絞り優先AE

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :300mm(換算450mm)

 ISO(ISO感度) :400

 撮影難易度  :★★★★★





 

 メボソムシクイ

 分類     :スズメ目 ウグイス科

 全長     :13.0cm

 翼開長    :20.5cm

 分布     :本州、四国以北で夏鳥。九州以南で旅鳥。

 生息地    :平地から亜高山帯の林など。

 食性     :肉食/昆虫、蜘蛛、木の実など。

 DATE(撮影日) :2010年10月19日

 TIME(撮影時間) :13時40分31秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/100秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :1600

 撮影難易度  :★★★☆☆





 

 オオヨシキリ

 分類     :スズメ目 ウグイス科

 全長     :18.0cm

 翼開長    :26.0cm

 分布     :九州以北で夏鳥。

 生息地    :葦原など。

 食性     :雑食/昆虫、蜘蛛、木の実など。

 DATE(撮影日) :2010年5月12日

 TIME(撮影時間) :11時14分14秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/320秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :800

 撮影難易度  :★★☆☆☆





 

 セッカ

 分類     :スズメ目 ウグイス科

 全長     :13.0cm

 翼開長    :16.0cm

 分布     :東北以南で留鳥または漂鳥。

 生息地    :平地の川原、湿地など。

 食性     :肉食/昆虫、蜘蛛など。

 DATE(撮影日) :2010年6月9日

 TIME(撮影時間) :11時43分00秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/500秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :800

 撮影難易度  :★★★☆☆

 使用カメラ  :NIKON D5100  NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm

 NIKON AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR

 NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :大阪府

 大阪南港野鳥園に住み着いたキマユムシクイ。 連日多数のカメラマンが追い求めハイレベルな写 真がネット上に流通している様なので、今更ここで下手な写真を紹介する必要は無いのだけれど、せっ かく撮影出来たのでフォト_ギャラリーに載せない訳には行かない。 ただでさえ局地的で稀な旅鳥の 上に習性はウグイス並に藪の中を好むから、撮影は困難を極める。 こんなチャンスは二度と無いだ ろう。 という訳で、撮影初日は朝から多数の野鳥ファンに混ざり、目撃例が多いと言うポイントにカメラ を据えてひたすら待つ事にした。 しかし予想以上に苦戦して、姿はおろか鳴き声さえ聞こえない。 も しやポイントがズレているのではないかと疑い、園内を隈なく探索したり、さまざまな情報を仕入れたり して推論を働かせ、昼前頃に思い切ってひと気の無い別のポイントに移動してみる事にした。 そこは ウグイス科の縄張りにしては広範囲に広がる目撃エリアの中心付近で、どこへ移動するにも概ね通過 点となり、直感的にウグイス科の好みそうな雰囲気が感じられる藪だった。 こういう時は人間目線で はなく、野鳥目線で地勢を俯瞰した方が行動パターンが見えやすい様に思う。 その推論が図星に当 たった。 まさに目の前わずか数メートルの真っ正面に突然キマユムシクイは現れた。 最初は色味が 似ているメジロと見損じ、横に居た人と「メジロですねえ」などと雑談しつつ何気なくファインダーを覗い たところ、明瞭な眉斑が見えて思わず「違う違う!」と叫んでしまった。 その瞬間、反射的にシャッター を押したものの失敗。 いかにもウグイス科らしく、姿を見せてくれたのは一瞬で、すばしこく藪の中を 飛び回って視界から消え、結局その日はそれが最初で最後だった。 その後3週間で2度通い、早朝 から同じポイントで待ち構えた結果ようやく撮れたのがこの写真だ。 特徴は名前の通りの黄色い眉斑 と、三列風切の外縁が白っぽい事、そして写真では分からないが薄い頭央線が有る事だ。 腰が黄色 くない事でカラフトムシクイと区別出来る。 習性はウグイスに似ているが、ホバリングして虫をフライン グキャッチするなど、ウグイスには無い特有の習性も有る様だ。 まだまだ満足のいく写真ではない が、こういう場所を好む習性なのだから、これこそキマユムシクイと言えなくも無い。 これでさえ良くぞ 撮影出来たものだと我ながら感心している。 写真の出来栄えよりも、たまたまかも知れないが自分の 推論が当たった事の方が嬉しい。
 ところで2枚目の写真は実は闇雲にシャッターを押した結果、画面の端にたまたま写っていたのをトリ ミングしたものだ。 失敗した写真も後でよく見ると思わぬ所に被写体が写っている事が有るから、捨 ててしまう前にもう一度確認した方が良い。
 メボソムシクイは同じ大阪南港野鳥園で一昨年の秋撮影したもので、非常に特徴が掴みにくいもの の下尾筒や腹の中央に黄色味が有る事などからメボソムシクイと判断した。 藪の中と言うよりもクロ マツの枝から枝へ渡りながら餌を取っていたが、これもメボソムシクイの習性だ。
 ウグイス科は藪や林の中を好む者ばかりではなく、オオヨシキリやセッカなど主に水辺の葦原を好む 者も居る。 シギやチドリなどの脇で目立たないが、縄張りを主張しているのか鳴き声はひときわ大き く、遠くまでよく聞こえる。 見た目では判別の難しいウグイス科も鳴き声には特徴が有って、この2種も 簡単に同定出来た。
 オオヨシキリは一昨年の春、行き付けの河川敷に群れが飛来し、姿より先にジョキジョキという大合 唱が聞こえた。 藪の中から時々出て来ては、こうして見晴らしの利く葦などに縦に止まって盛んにさえ ずる。 撮影出来たのがたまたま真横からのアングルで、どこか幾何学的な絵になった。
 セッカも一昨年春の撮影だが、大阪南港野鳥園に出入りして背の高い草に止まったり上空を上下に ふわふわ飛んだりしながら、ヒーヒーヒーチャッチャッチャッとさえずっていた。 こうして見て行くと、同じ ウグイス科と言っても習性はだいぶ異なる事が分かる。 今回の写真は、それぞれの特徴が良く出て いると思う。
 ところで「フォト_ギャラリー2009年09月11日」で紹介したウグイスと思われる鳥をレンジャーの人 に判定してもらったところ、紛れも無くウグイスの雌と判明した。 雌のウグイスは仲間が近くに居る時 などに「チューイチューイチューイ」と鳴く事が有るそうで、撮影以来ずっと悩まされていた謎が解明出 来た。



トップへ
戻る
前へ
次へ