フォト_ギャラリー

2011年09月21日 [ 第68回 ]

 ヨーロッパトウネン,トウネン,ヒバリシギ,キリアイ

 

 

 ヨーロッパトウネン

 分類     :チドリ目 シギ科

 全長     :14.0cm

 翼開長    :28.0〜31.0cm

 分布     :迷鳥。

 生息地    :水田、河川、干潟など。

 食性     :肉食/昆虫、ゴカイなど。

 DATE(撮影日) :2011年9月8日

 TIME(撮影時間) :11時36分23秒
               12時44分30秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/320秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :400

 撮影難易度  :★★★★★





 

 トウネン

 分類     :チドリ目 シギ科

 全長     :15.0cm

 翼開長    :29.0〜33.0cm

 分布     :全国で旅鳥。

 生息地    :水田、河川、干潟など。

 食性     :肉食/甲殻類、貝類、幼虫など。

 DATE(撮影日) :2010年9月7日

 TIME(撮影時間) :11時48分19秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/160秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :200

 撮影難易度  :★★☆☆☆





 

 ヒバリシギ

 分類     :チドリ目 シギ科

 全長     :14.0cm

 翼開長    :26.0〜31.0cm

 分布     :水田、河川、干潟など。

 生息地    :全国で旅鳥。

 食性     :肉食/甲殻類、貝類、幼虫など。

 DATE(撮影日) :2010年9月7日

 TIME(撮影時間) :11時24分46秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/125秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :200

 撮影難易度  :★★★☆☆






 

 キリアイ

 分類     :チドリ目 シギ科

 全長     :16.0cm

 翼開長    :37.0〜39.0cm

 分布     :北海道、本州で旅鳥。

 生息地    :水田、河川、干潟など。

 食性     :肉食/甲殻類、貝類、ゴカイ、ミミズ、幼虫など。

 DATE(撮影日) :2011年5月6日

 TIME(撮影時間) :16時09分16秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/40秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :200

 撮影難易度  :★★★☆☆

 使用カメラ  :NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm

 NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :大阪府

 あれがそうだと教えてもらわなければ、絶対に気付く事は無かった。 こうして写真にして見ても残念 ながら全くそれとは分からない。 証拠写真にもならないが、これがメジロガモ以来の「だちんこ_ギャ ラリー」2羽目の迷鳥、ヨーロッパトウネンだ(フォト_ギャラリー2011年08月19日参照)。 ヨーロッ パの名を冠している事から察しが付く通り、主な繁殖地は日本から遠く離れた北欧からシベリアの極地 で、アフリカからインドで越冬するが、その内の1羽がどういう風の吹き回しか大阪南港野鳥園に飛来 した。 トウネンとの違いは非常に微妙で、嘴がやや細めで先端が膨れている事と、人間の脛に相当 するフショ()の部分が長い点が異なるそうだが、厄介な事に個体によってはフショが短い者もいると の事で、長ければヨーロッパトウネンと判断出来るが、短ければ必ずしもトウネンという訳ではなく決定 的な相違点では無いそうだ。 また、真冬であればトウネンの可能性は少ないものの、9月のこの時季 は同定が更に難しいそうだ。 だが言われて見れば2枚目の写真はフショがすらりと長い様に見える。  この日はトウネンの群れに混ざる事も無く単独行動で遠方の岸辺を歩き回り、とうとう近くに寄って来 ずじまいだった。 そして結局この日が最初で最後となり何処かへ飛び去ってしまった。
 一方のトウネンは干潟ではごく有り触れた小型のシギで、毎年春と秋には数十羽単位の群れが観察 出来る。しかし近年は減少傾向に有るらしく、いずれ居なくなってしまうのではと心配する声も聞かれ る。 この写真は去年の同時季に大阪南港野鳥園で撮ったものだが、小さいので相当近くに寄って来 ないと、これ以上の解像度で撮影するのは難しい。 何百枚も撮影した中で一番良い写真を選んでよう やくこの画像だ。 ヨーロッパトウネンと比べると、なるほど確かにフショが短い様に見える。 採餌中は ほとんどいつもせわしなく歩きながら餌を探して嘴を水中に入れているので、小休止する時や何かに警 戒する時を除いて、この様な姿勢でじっとしている事は少ない。 警戒態勢の時は群れが全て同じ方向 を向いて立ち、飛び立つ時も一斉に同じ方向へ飛び、群れで上空を旋回してまた戻って来る。
 ヒバリシギも外観や習性がトウネンとよく似ており、教えてもらうまで全く気付かなかった。 トウネンよ りも眉斑が明瞭で白っぽいのが見分けるポイントだ。 トウネンの様な大群にはならず、数も多くはな い。 この日も1羽だけが単独でトウネンの群れの近くにいた。
 トウネンに似ていると言えばキリアイも遠目にはよく似ており、トウネンの群れの中に紛れ込んでしま うと気の遠くなる様な探索をしなければ見つからない。 ただ、完全に群れの中心に入り込む事は少な く、やや端の方にいる事が多い様だ。 この様な夏羽が日本で観察出来るのは珍しいそうで、白く明瞭 な眉斑と頭側線が特徴だ。 4月初旬から何度か観察出来たが同一個体なのかどうかは確認出来て いない。
 今回紹介した鳥たちはいずれもスズメ大で、広い干潟の先にいるとなかなか絵にならないし見分ける のも大変だ。 彼らは小さい故に異種同士であっても群れになって身を守っている事が多い。 その中 心的存在としてトウネンの群れが果たす役割は無視出来ない。 トウネンの減少は、すなわちトウネン と混群を成す他のシギたちの減少をも意味するのではないだろうか。

(※)フショ:漢字でフは「足偏」に旁が「付」、ショは「蹠」。フショウ、フセキとも読む。



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