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2010年04月29日 [ 第47回 ]

 シベリアオオハシシギ

 

 シベリアオオハシシギ(夏羽)つづき

 分類     :チドリ目 シギ科

 全長     :35.0cm

 翼開長    :不詳

 分布     :極めて稀な旅鳥。

 生息地    :水田、干潟など。

 食性     :肉食/昆虫、甲殻類、貝類、ミミズなど。

 レッドリスト :情報不足(DD)

 DATE(撮影日) :2010年4月23日

 TIME(撮影時間) :13時21分25秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1000秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :1600

 撮影難易度  :★★★★★

 使用カメラ  :NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON ED AF NIKKOR 70−300mm1:4−5.6D

     NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :大阪府 


 前回紹介した写真はノイズが酷かったので、今回はノイズの少ない写真を選んだ。 とは言えISOを 1600に設定していたので褒められた画質ではない。 NX2のノイズリダクションで多少補正したが余 り極端な補正を避けたのと、これでもかなり引き伸ばしているので粗さは残った。 しかしアイリングな どの特徴を明瞭に捉えており、アマチュアの僕としては満足しておくべきだろう。

 近縁のオオハシシギとの違いは足が灰黒色、嘴が長くて先端が少し太く、後頭部が出っ張った様に なっている事などで、冬羽は上面が灰色で羽縁や喉から胸が白く、ほとんど鳴かないが「ケッ」と鳴くそ うだ。 図鑑によっては旅鳥ではなく迷鳥としている物もあるが、ほとんどの図鑑には掲載すらされてい ない。 全国的にも年に1羽単位でしか見つからない程の珍鳥らしい。 マニアの人達が一生掛かって も撮れない様な憧れの野鳥を、絵に描いた様な超ビギナーズラックだけで撮影してしまった訳だ。

 この唯一のシャッターチャンスの時の距離は数十メートル程だったが、その後は四日間も連続して観 察したものの100メートル以内には寄って来ず、望遠レンズでも豆粒の様にしか見えなかった。 どう やら警戒心はかなり強いようだ。

 二日目からは数十人の野鳥ファンが詰めかけて、ずらりと望遠レンズが並んだ。 そういう人達に接 した事で、プロやハイアマチュアの求めるクオリティの高さを実感した。 また中途半端な知識ではな く、もっと野鳥やカメラの勉強をしなければならないと思った。 この様な決定的なシャッターチャンスに 会いながら、この程度の写真では勿体無いと思う。 しかも大勢の中で三脚を使ってないのは僕だけだ った。 僕が三脚を使わないのは飛翔時に追いやすいからだが、今回の干潟の様に動きの少ない撮 影条件では、やはり三脚を使ってカメラを固定した方が手ブレを抑えやすく有利だと感じた。 また機動 力は劣るがフィールドスコープの倍率の高さにも驚いた。 この四日間は本当に良い刺激になった。

 余談だが、もともとこの日は仕事の予定だった。 それが会社の都合により連休を前倒しにした結 果、たまたま休日となり今回の撮影につながった。 しかも初めて訪れた野鳥園での邂逅だ。 何たる 偶然の悪戯か、引き寄せられる様に出会った一人と一羽。 僕もシベリアオオハシシギも何かを持って いるのかも知れない。 またいつか奇跡の再会が出来るのだろうか。



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