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2010年04月22日 [ 第45回 ]

 キセキレイ,セグロセキレイ,ハクセキレイ

 

 キセキレイ(雄)

 分類     :スズメ目 セキレイ科

 全長     :20.0cm

 翼開長    :26.0cm

 分布     :九州以北で漂鳥。

 生息地    :平地〜山地の河川など。

 食性     :肉食/昆虫、蜘蛛など。

 DATE(撮影日) :2009年3月29日

 TIME(撮影時間) :13時44分30秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1600秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :1600

 撮影難易度  :★★☆☆☆





 

 セグロセキレイ

 分類     :スズメ目 セキレイ科

 全長     :21.0cm

 翼開長    :30.0cm

 分布     :九州以北で留鳥または漂鳥。日本固有種。

 生息地    :平地〜山地の河川、農地など。

 食性     :肉食/昆虫など。

 DATE(撮影日) :2009年10月14日

 TIME(撮影時間) :15時44分40秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/400秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :1600

 撮影難易度  :★★☆☆☆





 

 ハクセキレイ(雄)

 分類     :スズメ目 セキレイ科

 全長     :21.0cm

 翼開長    :30.0cm

 分布     :全国で留鳥または漂鳥。

 生息地    :海岸、平地の河川、農地など。

 食性     :肉食/昆虫など。

 DATE(撮影日) :2009年10月28日

 TIME(撮影時間) :10時44分11秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1250秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :1600

 撮影難易度  :★★☆☆☆

 使用カメラ  :NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON ED AF NIKKOR 70−300mm1:4−5.6D

     NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :大阪府

 セキレイ科の仲間は川沿などでよく見る小鳥だから、野鳥ファンでなくとも大抵の人は見た事がある に違いない。 尾を縦に振りながら素早く歩き回り、フライキャッチなどで主に昆虫を採餌する。 車道 にもいて、たまたま車で通り掛かると延々道路に沿って波形に飛び、なかなか脇へ逃げない。 おそら く道路を涸沢とでも認識しているのだろう。 縄張り意識が非常に強く、カーブミラーなどに映った自分 の姿を外敵と思って攻撃する姿も観察されている。 警戒心は薄い方で、人家の近くにも生息する。

 キセキレイの雄は胸からの下面が綺麗な黄色で、喉が夏羽は黒く冬羽は白い。 この写真は夏羽 だ。 雌も下面が黄色いが、だいぶ白っぽい。 セグロセキレイはほぼ雌雄同色で、季節による変化は 無い。 外見はハクセキレイに似るが、ハクセキレイは頬から肩を通って腹まで白い部分がつながって いるのに対し、セグロセキレイは頬が黒い。 飛翔時は翼や尾の白い羽根がよく目立つ。 またハクセ キレイの雌や幼鳥は上面などが灰色で、雄も冬羽は灰色っぽくなる。

 素朴な疑問だが、生息地や習性などが似通った近縁の鳥同士が、なぜ進化の過程で分岐し、ある者 は黄色く、ある者は白黒になったのだろうか。 そしていずれも淘汰されず、繁栄を謳歌しているのは 何故か。 適者生存の法則から類推するなら、突然変異で分岐した種の中で最も環境に適した者が生 き残り、2番手以下は自然淘汰されてもおかしくない。 その変異がセグロセキレイとハクセキレイの様 にわずかな差異ならばともかく、例えばキセキレイとセグロセキレイとの色の違いは中々のものだ。ど ちらが先だったのかは分からないし、ひとつの種から単純に分岐したのかどうかも分からない。 そう いった進化の過程はゲノムで解明される日が来るかも知れないが、過去にどんな偶然が重なって双方 が生き延びたのかは永遠の謎だろう。 あるいは過去に全く別々の分布をたどり、たまたま今同じ環境 に同居しているだけなのかも知れない。 実際、異説もあるがセグロセキレイは日本固有種とされてい て、世界的視点で見れば両者の分布は現在も同一ではない。 セグロセキレイは極東の島国に行か なければ見られない珍鳥という訳だ。 この2羽が競合した時はセグロセキレイが優位らしいのだが、 キセキレイもきっと何らかの戦略で差別化を図って生き延びているのだろう。

 ハクセキレイは山間部のエリアではまだ観察した事はなく、むしろ都市部の河川敷などに見られる。  この写真も平野部で撮ったものだ。 半世紀ほど昔はかなり数が少なかったらしいが近年は増加して おり、比較的海岸付近に多い傾向がある様だ。

 なお、今回は全て同じ向きで似通った姿勢の写真を選んだ。 そもそも習性が似ていて、地面や岩の 上でこの様なポーズを取っている事が多い。 但し撮影のタイミングは3枚とも異なり、キセキレイは目 線に気付いて警戒中、セグロセキレイはじっと動かず待機中、ハクセキレイは採餌の合間の一瞬のひ とコマだ。 微妙に表情が違う様な気もするが、気のせいだろうか。



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