フォト_ギャラリー

2010年03月10日 [ 第43回 ]

 ハイタカ,チョウゲンボウ,ノスリ

 

 ハイタカ[続報]

 分類     :タカ目 タカ科

 全長     :雄32.0cm 雌39.0cm

 翼開長    :60.0〜79.0cm

 分布     :本州以北で留鳥または冬鳥。

 生息地    :森林、農耕地。

 食性     :肉食/鳥類、小型哺乳類など。

 レッドリスト :準絶滅危惧(NT)

 DATE(撮影日) :2010年2月24日

 TIME(撮影時間) :11時41分34秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/2500秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :1600

 撮影難易度  :★★★★☆





 

 チョウゲンボウ[続報]

 分類     :タカ目 ハヤブサ科

 全長     :雄33.0cm 雌38.5cm

 翼開長    :68.5〜76.0cm

 分布     :全国で留鳥または冬鳥。

 生息地    :平地〜山地の草原、農耕地、河川など。

 食性     :肉食/鳥類、小型哺乳類、昆虫など。

 指定     :天然記念物(長野県十三崖のチョウゲンボウ繁殖地)

 DATE(撮影日) :2010年1月27日

 TIME(撮影時間) :15時12分58秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1000秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :800

 撮影難易度  :★★★★☆





 

 ノスリ[続報]

 分類     :タカ目 タカ科

 全長     :雄50.0〜52.0cm 雌53.0〜60.0cm

 翼開長    :122.0〜137.0cm

 分布     :北海道〜四国で繁殖。秋冬に全国分散。

 生息地    :平地〜亜高山の林。

 食性     :肉食/小型哺乳類。

 DATE(撮影日) :2010年1月6日

 TIME(撮影時間) :14時48分10秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1600秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :1600

 撮影難易度  :★★★★☆

 使用カメラ  :NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON ED AF NIKKOR 70−300mm1:4−5.6D

     NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :大阪府

 思えば一昨年のあの日、もしもバスの窓越しに何気なく空を見上げていなかったら、僕はバードウォ ッチングを始めていなかったに違いないし、このフォト_ギャラリーも存在しなかっただろう。 何たる偶 然か、あの時ほんの数秒ノスリの飛翔する姿が見えたのが全ての始まりだった(2008年12月31日 参照)。 以来、身近な野山でオオタカなどの猛禽類を始め多くの野鳥を撮影する事が出来た。 運命 は、ひょんな事から劇的に変わるものなのかも知れない。

 今回紹介するのは全て同じ河川敷で撮影した猛禽類だ。 いつもオオタカとの同定に苦労するハイタ カだが、今回はほぼ間違いなくハイタカの雌と判断出来るレベルの近距離で撮影する事が出来た(20 09年10月07日参照)。 オオタカのように眉斑が明瞭な個体だが、その他の特徴は全てハイタカの ものだ。 忽然と背後から現れて、しばらく上空をソアリング(帆翔)してくれた。 最接近時は近過ぎて 超望遠で追随するのが難しいほどだった。 まともに太陽に被る逆光の位置関係だったものの、幸い 光線条件の良い瞬間が切り取れた。 サイズはチョウゲンボウとほぼ同じキジバト大だが、悠然と飛翔 する姿は実際以上に大きく見えた。 なおこの撮影ポイントでは1月に雄と思われる個体も撮影してい る。

 チョウゲンボウはハヤブサの仲間で、目の下にハヤブサと同様の鬚状斑がある。 この個体はおそ らく雄と思われる。先般の写真は後方からのアングルで分かりにくかったが、今回は横方向から撮影 出来た(2010年01月04日参照)。 陽が傾いた帰り道に、あきらめかけた僕を待っていたかの様に 前方を横切ってくれた。 ただ、前回は獲物を探索して比較的ゆっくり飛翔していたが、今回は一直線 に飛び去ってしまった。 超望遠レンズで動きの速い被写体を瞬時に捉えるのは非常に難しいが、この 時もシャッターチャンスは数秒しかなく、しかもこのカメラとレンズの組み合わせではオートフォーカスで の撮影が出来ないので、我ながら良く撮影出来たものだと思う。

 さて、ノスリも今回わりと近距離で撮影出来るチャンスに恵まれた。 この個体は足に横斑が無いよう なので雌と思われる。また虹彩が暗色なので若鳥ではなく成鳥だ。 ノスリやチョウゲンボウに共通す る特徴は採餌の際に停空飛翔する事で、ネズミなどを狙って地面を見下ろしながら実に器用に空中の 一ヶ所で静止する。 羽ばたく停空飛翔をホバリングと言うのに対し、羽ばたかない停空飛翔をハンギ ングと言うそうだが、ノスリもチョウゲンボウもハンギングに近い。 ちなみにこの川でよく見るミサゴは ホバリングする事が多い。

 この辺りの小動物は、さぞかし生き残るのが大変だろう。 これほど危険な捕食者に飛び回られては 油断も隙も無い。 魚食性のミサゴから大物狙いのオオタカまで、少しずつ食性の異なる猛禽類が交 錯しているから獲物となる動物も多岐にわたる。 これらの猛禽類と無関係でいられる者や対等以上 に戦える敵は皆無だ。 この緊張感に満ちた生存競争の世界が、僕を虜にして離さないのだ。



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