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2009年05月22日 [ 第10回 ]

 ハチクマ(淡色型・雄),(クルマ)

 

 ハチクマ(淡色型・雄)

 分類     :タカ目 タカ科

 全長     :雄57.0cm 雌61.0cm

 翼開長    :121〜135cm

 分布     :ユーラシア大陸、インド、東南アジア。北海道〜九州で夏鳥。

 生息地    :山地の森林。

 食性     :肉食/蜂などの昆虫、爬虫類、両生類、鳥類。

 レッドリスト :準絶滅危惧(NT) 


 DATE(撮影日) :2009年5月18日

 TIME(撮影時間) :14時11分57秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1250秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度)   :1600

 5月22日は「国際生物多様性の日」だそうだ。 生物種とその生息環境の保全などを目的とした「生 物の多様性に関する条約」を記念した国際デーとの事。

 さて前回強い逆光の写真となったハチクマだったが、今回は順光での撮影に成功した。 しかも羽の 色や損傷状態が違うから、明らかに前回とは別の個体だ。 ハチクマの羽色は個体差が大きく、暗色 型、淡色型、中間型とあり、前回は暗色型、今回は淡色型である。 前回も今回も翼の後縁が太い黒 なので雄と見られるが、今回の様に淡色型の雄は珍しいとされている。 ハチクマ自体が珍しいのだか ら、これは相当希少な個体だ。

 これらの2羽はいずれもトビの様に螺旋状に帆翔しており、滞空時間が長かったので比較的余裕を 持って撮影出来た。 撮影ポイントは数百メートル異なるが、ハチクマの行動半径からするとほぼ同じ 地点と言える。 つまり同じ空域に別々の雄が飛来しているという事だ。 余程好立地の餌場なのだろ うか。 ハチクマと言いサシバと言い、微妙に食性の異なる多様なタカ科の相次ぐ飛来は、このエリア の特異性を物語っている。 この貴重な生息環境は是非とも保全して欲しいものだ。

 ところで猛禽類の両目は明確に前方を向いているのだが、ハチクマの目はやや側面を向いている様 に見える。 鳥類に限らず多くの肉食獣に共通する特徴は、獲物の位置を立体視するために両目が顔 の前面に付いているという点なのだが、ハチクマの場合はやや顔の側面に寄っており、他のタカと比べ ると少し視野が広いのではないだろうか。 前回の後方からの写真の方が、その微妙な特徴が分かり やすい。 他のタカをあの角度から見ると眼窩が完全に死角になる。 勿論ハチクマも前方を立体視す る事は出来る筈だが、指向性は弱い可能性がある。だが飛翔中の蜂を見付けて追跡する視力は凄 い。 タカ科の目は望遠鏡の様に遠方を見る事が出来る構造になっていて、視力は8.0とも言われ る。 今回の使用レンズは実質600mmの超望遠だが、望遠鏡に置き換えるとD40装着時の倍率が 概ね8倍前後、視力8.0相当だ。 つまりタカは裸眼でこちらの事を同じくらい明瞭に見分けていると いう事になる。 想像以上に恐るべきハンターだ。 この事実は、タカ科の観察をする時には充分に距 離があると思っても細心の注意が必要という事を示唆している。 信じられないくらい遠方から注視され ている可能性が高いからだ。 我々が野鳥を観察しているだけではない。 野鳥もまた我々を観察して いるのである。 


 使用カメラ  :NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON ED AF NIKKOR 70−300mm1:4−5.6D

     NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :大阪府

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 ランボルギーニ・イオタ

 Lamborghini JOTA

 諸元/製造年:1972年

 全長:4390mm 全幅:1780mm 全高:1000mm 重量:900kg

 エンジン:水冷4サイクルV型12気筒DOHC 総排気量:3927cc

 最高出力:440PS/7000rpm 


 「幻」が目の前にあった。 動かない被写体はじっくり構える余裕があるので、細心の注意を払って前 後横方向と斜めから撮影した。 実に惚れぼれするエレガントなフォルムだ。 しかし衣の下にある化 け物の様なメカは隠しようもなく、どんなスーパースターも及ばないカリスマ的なオーラを否応なく発散し ている。 そもそもミウラのプロトタイプに過ぎなかった幻のイオタが、なぜ世に知られる存在になった のか。 本来プロトタイプは企業秘密の筈だから、考えてみれば不思議な車だ。 そんな謎めいた特異 な宿命もまた、この車の神秘性を際立たせているのかも知れない。





 

 マツダ・キャロル

 MAZDA CAROL

 諸元/年式:1966年

 全長:2980mm 全幅:1295mm 全高:1340mm 重量:525kg

 エンジン:水冷直列4気筒OHV 総排気量:358cc 


 オースチン・セブン

 AUSTIN SE7EN

 諸元/年式:1959年

 全長:3051mm 全幅:1410mm 全高:1346mm 重量:638kg

 エンジン:水冷直列4気筒OHV 総排気量:850cc 


 キャロルは子供の頃にはそこら中を走っていたが、いつしか姿を見なくなった。 博物館に展示され る時代が来ようとは誰が予想しただろう。 オースチン・セブンは名前も知らず大した車でもないと思っ ていたが、もし公道を走っていたらファンにとってはなかなかの車らしい。 この写真はついでに撮った もので、うっかり車体の一部が画面外にはみ出てしまった。 ここに紹介した写真は全て、ネガフィルム で撮影しプリントしたものをスキャンした画像だ。 もしデジタルだったら、こういうミスはその場で気付い た筈だ。





 

 今と成っては正体不明のF1マシン。 確か日本最初の純国産マシンだったと思う。

 ところで、この時使用したストロボはプロ仕様のもので、ガイドナンバーが36もある。 一閃すると博 物館中の人々が振り返る程の大光量だ。 だがイオタ撮影の為には人目など気にしていられない。  撮影禁止ともフラッシュ禁止とも掲示されていなかったから博物館員の白い目線などお構いなしだ。  ガイドナンバーとはストロボの光量を表す指数で「絞り×撮影距離」の事だ。 ガイドナンバー36という 事は、ISO100のとき開放F値が2のレンズなら18メートル先まで撮影可能な光が届くという事だ。 よ くスポーツのナイトゲームでスタンドのフラッシュが光るが、グラウンドまでの距離を考えると内臓ストロ ボごときでは到底届かない。 当然その状況でプロはストロボなど使わない。 一方、水族館などでスト ロボを焚く人は水槽のアクリル面にレンズを密着させないから、アクリル面で跳ね返った反射光がモロ に被ってしまうという初歩的なミスを犯す。 また、今回の様に金属やガラスなど光沢の多い被写体の 場合は、ストロボ光の反射のみならず自分自身が写り込まない様に注意が必要だ。 


 使用カメラ  :NIKON F4S

 使用レンズ  :NIKON AF NIKKOR 28−70mm 1:3.5−4.5

 使用ストロボ :NIKON SPEEDLIGHT SB−24

 撮影日  :2005年3月9日

 撮影地    :広島県



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