フォト_ギャラリー

2016年06月05日 [ 第234回 ]

 キマユホオジロ,キマユムシクイ,メボソムシクイ(?)

 

 キマユホオジロ(雄) Yellow-browed Bunting Emberiza chrysophrys

 分類:スズメ目 ホオジロ科

 全長:15.5cm

 翼開長:不詳

 分布:主に日本海側の島嶼部で稀な旅鳥。

 生息環境:平地の草地、農耕地、林など。

 食性:草の種子、昆虫など。

 フォトギャラリー:初登場

 撮影難易度:★★★★☆


 撮影日:2016年5月12日

 撮影時間:13時40分26秒

 シャッタースピード:1/400秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:400

 撮影地:石川県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR




 

 

 キマユムシクイ Yellow-browed Warbler Phylloscopus inornatus

 分類:スズメ目 ムシクイ科

 全長:10.5cm

 翼開長:不祥 

 分布:主に南西諸島で稀な旅鳥。

 生息環境:林など。

 食性:昆虫、蜘蛛。

 フォトギャラリー:第79回参照 

 撮影難易度:★★★★☆


 撮影日:2016年5月14日

 撮影時間:14時01分49秒

 シャッタースピード:1/2500秒

 絞り値:F6.3

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm) 

 ISO感度:400

 撮影地:石川県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 撮影日:2016年5月14日

 撮影時間:14時01分44秒

 シャッタースピード:1/2000秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:400

 撮影地:石川県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR





 

 メボソムシクイ(?) Japanese Leaf Warbler Phylloscopus xanthodryas

 分類:スズメ目 ムシクイ科

 全長:13.0cm

 翼開長:20.5cm

 分布:本州、四国以北で夏鳥。九州以南で旅鳥。

 生息環境:平地〜亜高山帯の林など。

 食性:昆虫、蜘蛛、木の実など。

 フォトギャラリー:第79回参照

 撮影難易度:★★★☆☆


 撮影日:2016年5月12日

 撮影時間:13時04分39秒

 シャッタースピード:1/1600秒

 絞り値:F5.6

 撮影モード:プログラムAE

 焦点距離:300mm(換算450mm)

 ISO感度:400

 撮影地:石川県

 使用カメラ:NIKON D5100

 使用レンズ:Nikon AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR


 今回も舳倉島の野鳥たち。 キマユホオジロもまた僕にとっては憧れの野鳥だった。 迷鳥としている 図鑑も有る。 眉斑が黄色い他は比較的身近な野鳥の一つであるカシラダカなどとほとんど同じ様な 外見なのにこれほど魅力的な野鳥が他に有るだろうか。 似ているミヤマホオジロとの識別点は眉斑 のみ黄色で胸から脇に縦斑が有る事などで胸にミヤマホオジロの様な黒色斑は無い。 腰はミヤマホ オジロが灰褐色なのに対し黒褐色。 頭央線が有り耳羽に白斑が有る。 滞在期間が短いと言われる 通り初日に見たきりで翌日以降は渡去して姿を消してしまった。 よほどタイミングが合わなければ見 られないというのもキマユホオジロの撮影を難しくしている要素の一つだろう。
 和名も英名も同じキマユというネーミングだがキマユムシクイの眉斑はそれほど黄色くない。 むしろ 目立つのは2本の翼帯で、ムシクイ科でこれがくっきりと目立つのは本種とカラフトムシクイくらいだか ら識別の難しいムシクイ科ウグイス科の中では分かりやすい特徴だ。 更に図鑑によればキマユムシ クイとカラフトムシクイは三列風切の外縁が白い(下記拡大写真参照)。 2枚目の写真の様に三列風 切の外縁が白くて頭央線が薄ければ本種、頭央線がはっきりしていればカラフトムシクイとされる(そ のほかカラフトムシクイは眉斑が額で繋がり腰が黄色い)。 2本の翼帯の間と次列風切の基部が暗 色なのもキマユムシクイの特徴とされる。 これらの特徴を1枚の写真で網羅しているのが2枚目の写 真だ。 日本では稀なうえ藪の中を好むので遭遇も撮影も容易ではないが個人的には4年前の大阪以 来二度目の撮影となったうえ、今回別々のポイントで4日間のうち3日連続で撮影出来たので撮影難易 度の星を1個減らした。 大阪のキマユムシクイは自分で見つけた訳ではないが今回は自分で見つけ 自分で識別出来た。 自分の目で何度か見ている内に頭の中でイメージが出来て来たからだろうか。
 メボソムシクイは比較の為に載せたが、声が全く聞こえなかったので普通種でありながらこれがメボ ソムシクイだという確証が無い(声が聞こえても識別出来る自信は無いが)。 外見での野外識別が困 難なものの画像を載せる事に何の意味が有るのかという根本的な問題は置いておくとして、オオムシ クイやコムシクイの可能性も残しつつ下尾筒などの黄色っぽさが目立つ事から体上面下面とも羽色の 黄色味が最も強い傾向(飽くまで傾向)が有るとされるメボソムシクイの可能性が高いであろうという事 でご勘弁願いたい(※)。 ただし3種とも第1回冬羽は黄色味が強い傾向が有るとされるうえ写真の色 の出方は光線状態などにもよるから当てにはならない(この同定が間違いだとしてその間違いに気付く 人は極めて少ないだろうけど)。

 (※)メボソムシクイ、オオムシクイ、コムシクイの3種はかつては同じメボソムシクイの亜種として分類 されていた(亜種メボソムシクイ、亜種オオムシクイ、亜種コメボソムシクイ)。 地鳴きやさえずりの声 の違いにより識別可能であるに過ぎず外見での野外識別は困難とされる。

 カシラダカ:フォトギャラリー第181回他参照
 ミヤマホオジロ:フォトギャラリー第213回他参照
 コムシクイ:フォトギャラリー第186回参照

 拡大写真;キマユムシクイの三列風切
 



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