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2014年01月21日 [ 第128回 ]

 ヘラサギ

 

 ヘラサギ

 分類     :コウノトリ目 トキ科

 全長     :86.0cm

 翼開長    :123.0cm

 分布     :全国で稀な冬鳥または旅鳥。

 生息地    :干潟、水田、河川、湖沼など。

 食性     :肉食/魚類、両生類、甲殻類など。

 レッドリスト :情報不足(DD)

 DATE(撮影日) :2014年1月5日

 TIME(撮影時間) :11時42分33秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/250秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :200

 撮影難易度  :★★★★☆

 フォト_ギャラリー:初登場

 使用カメラ  :NIKON D5100

 使用レンズ  :NIKON Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
           NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :鳥取県

 過去何度か行き違いになっていたヘラサギにやっと会えた。 ネットで情報が入手出来る現代におい ては便利な反面、事前に目当ての野鳥が居るのが分かっていても現場に行ってみると抜けた後だった り、諦めて帰った後にその野鳥が再び現れたりするという事まで分かってしまう。 僕にとってはヘラサ ギが正にそういう野鳥だった。 ヘラサギは過去にも米子水鳥公園に飛来していた様だが、僕が冬季 休暇に入った時には居なくなっていた。 だが今シーズンは違った。
 この日、昼近くになっても姿の見えないヘラサギを「今年も駄目かな…?」と自嘲気味に観察所から 探していると園内の遥か遠方、カモ類がたむろする一角にたたずむ白いシルエットが見えた。 かなり 遠方の小さな立ち姿で、嘴を左右に振る独特の採餌行動は確認出来なかったが、じっと立っているだ けでも嘴を確認するまでも無くサギ類とは明らかに違う只ならぬオーラはすぐにそれと分かった。 遠す ぎて絵にならず、ここに居ても仕方が無いと判断した僕は迷わずカメラを担いで、もっと近いポイントに 移動した。 だがそこからも思ったより距離が有って、思う様な写真が撮れない。 しばらくすると観察 所の方へ向って飛んでしまった。 再びカメラを担いで移動すると道路脇の植込みの隙間から間近に 見える場所が有った。 幸いこちらの姿が隠れてほとんど警戒されずに撮影出来た。 逆光だが白い ヘラサギなので却ってディテールが白飛びせずに表現出来た。
 ヘラサギは、この4日前に撮影したアカツクシガモと同じくレッドリストで「情報不足」に分類されている 稀少種だ(第126回参照)。 クロツラヘラサギとの識別点は、ヘラサギの方がやや大型なのと目と嘴 の間に白っぽい部分が有る事などだ。 クロツラヘラサギは眼先に黄色の小斑が出る場合も有るが、 鉄仮面と言われる通り目がどこに有るのか分からないほど顔が黒く裸出している。
 ところでコウノトリ目における各科相互の違いは他の目における各目相互の違いくらいの違いが有る と言われる。 つまりコウノトリ目のサギ科、コウノトリ科、トキ科のそれぞれが「科」ではなく「目」だった としてもおかしくないという訳だ。
 なお、この個体は飛翔時に初列風切に黒色が見えた事から若鳥と思われる。 ヘラサギ情報が無く ても今年も例年通り米子水鳥公園へ行くつもりだったから、この出会いは率直に嬉しい。 しかし、僕に とってはこの出会いはもう過去の出来事になってしまった。 そう考えると一抹の寂しさが無くも無い。  そしてまた次の出会いを求めて僕の放浪とも言うべき旅路は果てしなく続く…

 クロツラヘラサギ:第99回参照



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