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2013年09月04日 [ 第120回 ]

 イワヒバリ,カヤクグリ,余録;立山

 

 イワヒバリ

 分類     :スズメ目 イワヒバリ科

 全長     :18.0cm

 翼開長    :30.0cm

 分布     :高山〜亜高山の岩場など。

 生息地    :中部以北で留鳥または漂鳥。

 食性     :雑食/昆虫、蜘蛛、種子など。

 DATE(撮影日) :2013年8月14日

 TIME(撮影時間) :07時57分05秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1600秒

 APERTURE(絞り値) :F5.6

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :絞り優先AE

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :300mm(換算450mm)

 ISO(ISO感度) :400

 撮影難易度  :★★★☆☆

 フォト_ギャラリー:初登場





 

 カヤクグリ

 分類     :スズメ目 イワヒバリ科

 全長     :14.0cm

 翼開長    :20.5cm

 分布     :四国以北で留鳥または漂鳥。日本固有種。

 生息地    :高山〜低山の岩場、草地、灌木林など。

 食性     :雑食/昆虫、種子など。

 DATE(撮影日) :2013年8月13日

 TIME(撮影時間) :14時07分47秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1250秒

 APERTURE(絞り値) :F5.6

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :絞り優先AE

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :300mm(換算450mm)

 ISO(ISO感度) :400

 撮影難易度  :★★★☆☆

 フォト_ギャラリー:初登場

 使用カメラ  :NIKON D5100

 使用レンズ  :
 NIKON AF−S NIKKOR55−300mm 1:4.5−5.6G ED VR

 撮影地    :富山県

 立山へ行ったもう一つの目的はこういう高山性の野鳥たちと出会う事だった。 ライチョウと同様、人 間に対する警戒心が薄く、比較的容易に撮影出来たが、普段身近な所には居ないので撮影難易度は 星を多めに3個とした。 ライチョウと比べると地味で知名度も低いが、高山を代表するお約束の野鳥 たちだ。 2羽は同じ科で姿は似ているが、カヤクグリがスズメ大で羽色が一様に地味で嘴が黒いのに 対し、イワヒバリはやや大きくて羽に白色部が有り嘴の基部が黄色っぽい。 イワヒバリと言ってもヒバ リとはさほど近縁ではないし似ている訳でもない。
 イワヒバリは人間を怖れない。 至近距離で平然と採餌する。 ジョウビタキやツバメなどと並び人間 を最も怖れない野鳥の一つだろう。 この様な高山に生息する野鳥の遺伝子には人間を警戒するとい う習性はインプットされていないのだろうか。 ジョウビタキなどは人間社会の存在を知った上で利用し ている節が有るが、そういった事情とは異なりここは太古の昔より人間の生息する社会から遠く隔たっ た山中なので人間を警戒すべき対象として認識する必要が無かったのかも知れない。
 カヤクグリの背景は空の様に見えるが、実は立山の急峻な山肌がぼやけて写っている。 イワヒバリ が地面や岩の上を跳ね回るイメージなのに対しカヤクグリはハイマツの枝先でさえずるイメージだ。  最初は良く通る声でさえずっているのが聞こえて、その存在に気付いた。 人間に対する警戒心がイワ ヒバリほど希薄ではないが、なわばり性なので一度飛び去っても辛抱強く待っていれば割と近い距離で 撮影出来るチャンスが有る。 この撮影の時点ではまだ満足にライチョウを撮影出来ていなかったか ら、あまり本格的に狙っておれる状況ではなかったが、一度チャンスを逃してから我慢して待った結 果、何とか撮影だけは出来た。 イワヒバリもカヤクグリも冬季は低山に移動するとされるが、未だそう いう環境で見た事は無いから立山で出会えた事で高山の鳥というイメージが更に強くなった。
 鳥類は飛翔時に激しく運動するので、人間などとは比較にならないほど効率の良い呼吸器系を持っ ている。 種により多少の違いは有る様だが酸素を含んだ吸気はいったん気嚢に蓄えられ、呼気時に も肺を通るため呼気吸気とも酸素交換が出来る。 構造上、肺には常に一方向に新鮮な空気が送り 込まれ古い空気と混ざり合わない。 しかも気嚢がポンプの働きをするため肺は酸素交換に専念して いる。 だから人間が酸欠になる様な高山にも容易に順応でき、アネハヅルの様にヒマラヤ越えをする 事も可能だ。 鳥類と共通の祖先を持つとされる恐竜が大型化できたのもこのシステムを持っていた からだという説が有るらしい。
 今回は勝手の分からない初めて訪れる場所での撮影旅行で右往左往する事はあったが、終ってみ れば不思議と楽しい思い出しか残っていない。

 ジョウビタキ:第13回参照
 ツバメ:第11回・第117回参照

 余録;立山

 広角レンズを持って行かなかったのを少し後悔した。 人間の視界は横に広いから縦に切り取ると不 自然に感じる。 だから縦位置は邪道と言う人も居るが、険しい立山の雰囲気は伝わると思う。

 



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