フォト_ギャラリー

2010年07月22日 [ 第51回 ]

 コウノトリ

 

 コウノトリ(野性個体・雌)

 分類     :コウノトリ目 コウノトリ科

 全長     :112.0cm

 翼開長    :220.0cm

 分布     :全国で不定期。

 生息地    :河川、池、水田、干潟など。

 食性     :肉食/魚類、両生類、爬虫類、小型哺乳類、昆虫など。

 レッドリスト :絶滅危惧TA類(CR)

 指定     :特別天然記念物

 DATE(撮影日) :2010年7月21日

 TIME(撮影時間) :13時28分56秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/200秒
 
 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度)   :400

 撮影難易度  :★★★★★

 使用カメラ  :NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
           NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :兵庫県

 コウノトリが奇跡を起こした。
 「兵庫県立コウノトリの郷公園」で野生個体と放鳥個体との間に二世が生まれ、無事に巣立ったと言 う。 その母親である野生個体が公園に隣接する水田にいるところを撮影出来た。 野生のコウノトリ が日本に飛来する事自体が極めて稀であり、一生撮影のチャンスは無いと思っていた。
 この個体にはご覧の通り足輪が付いていない。 飼育された個体には全て足輪が付けられている(フ ォト_ギャラリー2009年09月26日・2009年10月22日参照)。 放鳥個体から巣立った若鳥には未 だ足輪が付けられていない個体が3羽いるそうだが、この個体は野生の成鳥で豊岡と愛媛との間を行 ったり来たりしているらしく「愛媛」と名付けられている。 この「愛媛」が豊岡の放鳥個体の雄と番いに なり、孵った雛が先日巣立ったと新聞に掲載された。
 そもそも野性のコウノトリが、なぜここに仲間が居ると分かったのだろうか。 ほとんどの放鳥個体が 豊岡市内におり、野生個体がここにピンポイントで飛来して営巣した事自体が奇跡としか思えない。  今回の繁殖は全て飼育個体同士で繁殖していたコウノトリが、野生化に向けて一気に飛躍した大事件 だと思う。 今後更に繁殖が進めば足輪の無い個体を見付けても、野生なのか放鳥個体の子孫なの か、或いはそれらの共通の子孫なのか見分けがつかない時代が来るかも知れない。
 この撮影の時すぐ脇にはペアリングした雄の姿もあって、足輪の色の組合せで確認出来た。 雌と比 べて見ると明らかにひとまわり大型だ。 ただし雛が巣立ちしてしまうと必ずしも常に一緒に居る訳では ないらしい。 少し離れたところにもう1羽姿が見えたが、巣立った若鳥かどうかは確認出来なかった。
 それにしても「愛媛」とは実に似つかわしい優美なネーミングだと思う。



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