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2010年07月13日 [ 第50回 ]

 ホウロクシギ,チュウシャクシギ,オオソリハシシギ

 

 ホウロクシギ

 分類     :チドリ目 シギ科

 全長     :63.0cm

 翼開長    :110.0cm

 分布     :全国で旅鳥。

 生息地    :海岸、干潟、水田など。

 食性     :肉食/カニ、エビなど。

 レッドリスト :絶滅危惧U類(VU)

 DATE(撮影日) :2010年6月1日

 TIME(撮影時間) :15時34分48秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/200秒

 APERTURE(絞り値) :F16(絞りはF8)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :1000mm(換算1500mm)

 ISO(ISO感度) :800

 撮影難易度  :★★★★☆





 

 チュウシャクシギ

 分類     :チドリ目 シギ科

 全長     :42.0cm

 翼開長    :76.0cm〜89.0cm

 分布     :全国で旅鳥。

 生息地    :海岸、干潟、農耕地など。

 食性     :肉食/カニ、カエル、昆虫など。

 DATE(撮影日) :2010年4月24日

 TIME(撮影時間) :14時39分59秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/320秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :800

 撮影難易度  :★★★☆☆





 

 オオソリハシシギ

 分類     :チドリ目 シギ科

 全長     :39.0cm

 翼開長    :70.0cm〜80.0cm

 分布     :全国で旅鳥。

 生息地    :海岸、干潟、河口など。

 食性     :肉食/ゴカイ、貝類、甲殻類など。

 DATE(撮影日) :2010年4月26日

 TIME(撮影時間) :12時00分44秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/400秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :400

 撮影難易度  :★★★☆☆

 使用カメラ  :NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON Reflex−NIKKOR・C 1:8 f=500mm
          NIKON ED AF NIKKOR 70−300mm1:4−5.6D
          NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :大阪府

 また大阪南港野鳥園に行ってみたら、レンジャーの人からホウロクシギくらいしか居ないと言われた。  いやはや僕にとっては充分過ぎる。 ここでは絶滅危惧U類など物の数では無いのだろうか。
 大阪湾の95パーセントがコンクリートで護岸されており、この様な干潟は僅かしか無いそうだ。 野 鳥達にとってはそこに集まるしか無いのだから、我々にとってはそこに行きさえすれば多種多様な水鳥 に会える確率が高い訳だ。 しかし単純に喜ぶ気分では無い。 比較的容易に絶滅危惧種に会えたと しても、彼らには他に行く所が僅かしか無いという事の裏返しだからだ。
 ホウロクシギは毎年の様に春と秋ここを訪れているそうだ。 単独行動が多いらしく、この日も1羽し か居なかった。 日本のシギの中では最大種で、姿も鳴き声もダイシャクシギに似ているが、腹部が褐 色なので見分ける事が出来る。 この様にカニを捕えて、足をちぎってから食べる。 ようやくレフレック スレンズが実力を発揮してくれて、ヌケの良いシャープな画像が得られた。 色収差の補正も不要で元 画像に近い。 かなりどんよりと曇っていたのでシャッター速度は200分の1秒だが、かたくなに三脚を 使わない僕はカメラを観察窓の枠に押し付けて何とか手ブレを抑えた。
 遡る事その1ヶ月余り前、チュウシャクシギの群れは例のシベリアオオハシシギと一緒にいた。 シベ リアオオハシシギは微妙に食性と採餌方法が異なるせいか採餌の時はほとんど別行動だったが、満 腹になるとまたチュウシャクシギに合流していた。 ひとまわり小さく1羽だけ色味の異なるシベリアオオ ハシシギは、遠目にも容易に見分けがついた。 チュウシャクシギの嘴はホウロクシギに似て下に向か って湾曲している。
 オオソリハシシギは逆に採餌の時はシベリアオオハシシギと競合している様だったが、混群にはなら ず数羽で群れていた。 シベリアオオハシシギより少し大きく褐色味も淡い印象だが、遠目には見分け がつきにくく随分と惑わされた。 嘴がわずかに上に反っているのが特徴だ。 メインで狙った訳ではな いのでちゃんとした写真が撮れておらず、ピントのボケた元画像をありったけのツールで画像処理して みた。
 これらのシギは渡りの距離が長く、日本を遙かに通り越して行ってしまう。 彼らにとっては日本列島 など小さな島でしかなく、夏は北半球のシベリアから冬は南半球のオーストラリアまで地球規模で移動 するとされる。 南半球は北半球と季節が逆だから、これらのシギは世界のどこにいても冬鳥になる事 がない。 餌が減る冬季を避ける代償として、赤道を跨ぐ長距離を移動する訳だ。
 自然界で生き残るのは想像以上に大変な様だ。 普段は幸運に生き残った鳥たちしか目に触れない から厳しさに気付かないだけだ。 今後も生き残れる保証すら無い彼らの陰には、残念ながら生き残 れなかった者が無数にいた筈だ。 そんな野鳥たちを僕は静かに見守るしか無い。



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