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2010年01月20日 [ 第39回 ]

 ツクシガモ

 

 

 ツクシガモ(続報)

 分類     :カモ目 カモ科

 全長     :63.0cm

 翼開長    :133.0cm

 分布     :中国地方から九州北部で冬鳥。

 生息地    :海岸、河口など。

 食性     :雑食/海草、甲殻類など。

 レッドリスト :絶滅危惧TB類(EN)

 DATE(撮影日) :2010年1月6日

 TIME(撮影時間) :12時56分07秒・51分33秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/1000秒・1/1600秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度) :800

 撮影難易度  :★★★★★

 使用カメラ  :NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON ED AF NIKKOR 70−300mm1:4−5.6D

     NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :大阪府 


 大阪にツクシガモが居る事を知っている人は少ないに違いない。 ツクシガモ自体の知名度も低い。  実際、僕も知らなかった。 知らなければ保護しようと思う事もない。 さすがに日本野鳥の会では掌 握している様だが、この日も僕の他にカメラを向ける人は居なかった。 黒山の人だかりになってしまう のも野鳥にとっては迷惑かも知れないが、誰も関心を持たず認識もされないというのは如何なものか。  やはり誰かが告知するしかないと思う。 大袈裟な言い方かも知れないが、884万府民の中で当日 おそらくただ一人の目撃者だった僕が、ツクシガモからその大役を託されたのだと思う。 その気概無 くして単に野鳥を追い求めるだけなら、ツクシガモもさぞ無念だろうと思うのだが自意識過剰だろうか。  実はこの翌週以降も観察に行っているが、3羽いたうちの1羽の姿が見えなくなった。 知らなければ 心配する事もないところだった。

 ところでこの日。 ツクシガモに再会出来たのはいいが、ユリカモメの群れの中に埋没していて、なか なか前に出て来てくれない。 ユリカモメも意地悪するかの様に手前に被って来る。 待つ事1時間。  群れの中に1羽のカラスがやって来て、ユリカモメだけが一斉に飛び上がった。 ツクシガモは全く動じ ず、ようやく遮るものがなくなり全貌を現してくれた。 逃げないどころか、むしろカラスに突っ掛かる一 幕もあった。 なかなかのツワモノだ。 これはもしや「三すくみ」という関係が成立するのではないか。  ツクシガモはタカにすくみ、タカはカラスにすくみ、カラスはツクシガモにすくむ。 ここにタカが現れた ら面白い事になったかも知れない。 もっとも実際のところ、力関係の拮抗した者同士は「三すくみ」で なくとも睨み合っている事が少なくない。 無闇に危険を冒す様な事はしないというのが自然界の鉄則 なのだろう。

 ツクシガモの名前は九州北部に渡来する事から「筑紫鴨」なのだが、腹にはちゃんとイニシャル「T」 が入っている様に見えなくもない。 そしてこの模様は正面から見ると大阪の「O」に見えると思えば、更 に愛着が湧いて来るというものだ。



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