フォト_ギャラリー

2009年06月22日 [ 第19回 ]

 カワセミ

 

 

 カワセミ(雌)

 分類     :ブッポウソウ目 カワセミ科

 全長     :17.0cm

 翼開長    :25.0cm

 分布     :北海道で夏鳥、本州以南で留鳥。

 生息地    :全国の河川などの水辺。

 食性     :肉食/小魚、蛙、甲殻類、昆虫。

 DATE(撮影日) :2009年6月19日

 TIME(撮影時間) :13時11分47秒

 SHUTTER(シャッタースピード) :1/100秒

 APERTURE(絞り値) :F11.2(絞りリングはF4)

 EXPOSURE MODE(撮影モード) :MANUAL

 FOCAL LENGTH(焦点距離) :600mm(換算900mm)

 ISO(ISO感度)   :1600

 撮影難易度  :★★★☆☆ 


 使用カメラ  :NIKON D40

 使用レンズ  :NIKON ED AF NIKKOR 70−300mm1:4−5.6D

     NIKON Teleconverter TC−201 2×

 撮影地    :大阪府 


 ここにはカワセミが居そうだと、以前から目を付けていた。 農業用水路の澱んだ水中に魚影が見 え、草木が茂り条件が揃っている。 自宅からわずか徒歩15分程のその場所に予想通りに居てくれ た。しかも今回は雄も撮影出来た。 先日山歩きをしていたら地元の年配者がカワセミの生息地を教 えてくれたが、そこは少し遠いので躊躇していたところだった。 折角だがこれで足を延ばす必要は無く なった。 第一、他人から教えてもらった生息地や有名な撮影ポイントよりも、自分の足で見つけたポイ ントの方が価値があるし、場所取りに難儀する事もない。 そしてオリジナリティの高い写真が撮れる。  カワセミとは千葉で撮影して以来8ヶ月ぶりの再会だ。 実は別の鳥を狙っていたところへ、透きとお った声とともに懐かしいコバルトブルーが視界に飛び込んで来た。 この枝は水面の真上に張り出して いて、恰好の見張り台らしい。 あまり出来の良い写真ではないが、嬉しくてつい紹介した次第。 結局 本来狙っていた鳥には会えなかった。 得てしてそういうものだ。

 他の野鳥と同様、カワセミを撮影するなら習性を知るのが近道だ(フォト_ギャラリー2009年01月22 日・イラスト_ギャラリー2009年01月12日参照)。 生息地は探さなければならないが、さほど警戒心 の強い野鳥ではないから、根気さえあれば初心者にも撮影は不可能ではない。 縄張りの中を行き来 して、水面を見下ろせる手頃な枝などに止まって餌を狙う。 止まり木が確認出来たら、ピントを固定し てじっと待つだけだ。 止まり木が薄暗い所にある場合が多い様なので、スローシャッターになるのが 難点だ。

 余談だが、この撮影のあと「何となく」行った事のない場所に行きたくなって、移動中に痛恨のミスをし てしまった。 何と手の届きそうな僕の脇1メートル程の至近距離を、オオタカが通り過ぎたのだ。 突 然の事にカメラを構える暇もなかったが、いきさつを考えれば撮影は可能だった。 こんな所に野鳥な んか居ないだろうという先入観から、カメラをスタンバイせず地図を片手に漫然と歩いていたら、いきな り足元からキジが驚いて飛び立ち、そのキジを目掛けてオオタカが林の中から飛び出し、キジがこれを かわして逃げ、諦めたオオタカがあっと言う間に僕の脇をすり抜ける様にして飛び去ってしまったのだ。  その間せいぜい数秒の出来事だったが、しばし呆然と立ち尽してしまった。 込み上げる不甲斐無さ にカワセミを撮影した喜びも半減してしまった。 この日一日で予想通りの出来事と予想外の出来事の 二つが起きた。 いや厳密に言えば予想外ではなく、敗因は油断だ。 「何となく」そちらに足が向いた 時点では何かを感じていた筈だ。 油断したから勘が鈍り、誤った先入観に惑わされたのではないか。  どうしてこうも油断するのか自分に腹が立つ。 と同時に自然界の底知れない舞台裏を垣間見る思 いがした。 何も分かっていないくせに変な先入観を持つのは愚か者のする事だ。



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